ハウスビルダーでいたい。
 ハウスビルダーが手がける住宅は、職人が仕立てるオーダーメイドのスーツにどこか似ているようです。お店の人とじっくり話し合い、まずは好みの生地を選ぶ。スタイルが決まったら、ボタン、裏地、襟や袖口など、遊び心を交えたディティールを少しずつ詰めてゆく。身体にフィットするように採寸を施し、仮縫いを経て一針一針、丁寧に縫製する。こうして出来上がった、どこにもないスーツは着れば着るほどに、深い味わいとその人らしさが増してゆく。
家を「売る」のではない、家は「つくる」もの。
 秋田流儀のメンバーたちは、「たとえどんなに大きなチャンスがあったとしても、ハウスメーカーになって全国に販路をひろげるのではなくこのまま、秋田に根を張るハウスビルダーのままでいたい」と話します。その理由は、職人であることの誇り、クラフトマンシップを胸に、いつまでも質の高い家づくりを続けていきたいから。

「分業や流れ作業ではないから、大手の住宅会社のように数はこなせないけれど、真剣に人と家づくりに向き合っていきたい。だから、忙しいという理由で、話し合う時間を省くことは到底考えられない」お客さまとともにつくるのは、一生ものとなる住宅なのです。家を建てるまではもちろんのこと、完成させた後も、お客さまとの付き合いが長く続きます。つくり手の顔が見える家づくりが秋田流儀。顔が見えるということは、責任をしっかりと果たすための約束です。何かあった時は、すぐに駈けつけられる。身近な距離は、心の距離も縮めてくれるはずです。

コラム「秋田流儀」、次回のタイトルは「価格以上の価値って何だろう。経年変化の先にあるものは」。
手の届きやすいローコスト住宅について、数字と価値、時間をテーマに話し合います。
更新は毎週金曜日です。次回もお楽しみに!

秋田流儀のコラムは、毎週更新。担当ライターIが、
「家づくり初心者」の目線からプロの作り手たちに、
さまざまな質問やテーマを投げかけていきます。