価格以上の価値って何だろう。経年変化の先にあるものは。
 施工を手掛ける住宅会社はハウスメーカー、ハウスビルダー、そしてローコスト住宅メーカーの3種類に分けられます。今回は地元ハウスビルダー集団、秋田流儀のメンバーが考える「ローコスト住宅」について。
 毎月の家賃を払う感覚でローンを払い、家族で一軒家に暮らせるローコスト住宅は、少ない予算で家づくりを考えている方にとっては、ありがたい判断材料です。
 価格帯は違っても、家は家。ローコスト住宅と、ハウスビルダーの住宅にはどんな違いがあるのでしょうか?わかりやすいのは金額と、家を完成するまでの工期です。ローコストの坪単価は30万円台~40万円台程度。工期は2ヶ月程度。これに対して、秋田流儀の4社の坪単価は、50万円台~60万円台程度。工期は4~5ヶ月。
 けっこう大きな開きがありますね。決定的な違いは「素材や技術、家全体の質」にある、とつくり手たちは語ります。型落ちした材料や設備を使えば、仕入れ値は当然安くなる。その他にも、断熱、構造、外壁、基礎の高さ、柱の数や人件費…。細かく比較してみると、その差がよく見えてきます。
 たとえば、断熱材のクオリティを下げると、冷暖房による月々の光熱費の支払いが増えていきます。素材や建材の劣化が早いほど、修繕費がかかってきます。継続的に維持費を投入しなければ、経年変化の先にあるものは…。ローンの残額と同じように、建てた頃に感じた「所有するよろこび」も残っているでしょうか。
 「適正価格であり、価格以上の価値を実感できる家づくりを手がける」のが秋田流儀。秋田流儀のメンバーたちは「もし自分たちがローコスト住宅を建てたら、売れるのはわかっている」と話しながらも、「暮らす人の将来を考えると、作れないし、作りたくないんだ」と断言。ここは譲りません。住宅に限らず、どんなものでも、目先のことだけを考えると、手頃な金額は確かに魅力的です。しかし、いくら数字が低くても、価格以上の価値がなければ、結局は「高いお買い物」になってしまうのかもしれませんね。
コラム「秋田流儀」、次回のタイトルは「おいしいものは、人を笑顔にする」。
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